題:こねこ
著者:岩合光昭
出版:クレヴィス
2019年、7月に出版された岩合さんの子猫をテーマとした写真集。岩合さんの猫写真集はかなり揃えていますが、最近ご無沙汰していました。久々に手に取った「こねこ」で改めて岩合さんの猫写真の素晴らしさを感じました。
子猫の写真ばかりですので被写体がかわいいのは当然として、どの写真にも緊張感があるんです。今にも動き出しそうといいましょうか、そこにいる子猫たちの息遣いが聞こえてきそうといいましょうか。
いくつか学ぶべき点を整理してみました。
・背景に情報をしっかり入れて猫がどんな環境にいるかわかるようにする。
これをするためには広角レンズでかなり猫に近寄って撮影する必要があります。
・メインの被写体だけでなく、脇役の表情や動きに注意をする
どの写真も脇役がかなりいい味出しているんですよね。
・動いている猫は必ずしも早いシャッタースピードで動きを止めなくてよい
少し動体ブレが発生するくらいのシャッタースピードで撮ることで、ブレている部分が躍動感を演出するということもある。
などなど。
何よりも、猫たちがとても自然体でのびのびとしているのがすごいですね。写真を撮ってやる!という気持ちを抑えて、まずは猫たちがいつも通りのびのびと動き回るように接することこそが最も大切なのかもしれません。
やっぱり、岩合さんの猫写真はバイブルですね。猫写真で迷ったら絶対に見るべき一冊です。