題:最後の授業 ぼくの命があるうちに
著者:ランディ・パウシュ
「人生を終える時に後悔するのは、自分がやってきたことではない、やらなかったことです」
この言葉を見て本を読みたい衝動に駆られました。
47歳という若さでこの世を去った、ある大学教授の手記です。本は、3人の幼い子供たちと妻に向けたメッセージでもあります。
本の構成は次のようになっています。
1、最後の講義
2、僕はこうして夢をかなえてきた
3、僕を導いてくれた人たち
4、夢をかなえようとしているとき
5、人生をどう生きるか
6、最後に
どの章も魅力的なタイトルですが、第二章の「僕はこうして夢をかなえてきた」の先頭に書かれている文章をご紹介。
夢をかなえる道のりに障害が立ちはだかった時、僕はいつも自分にこう言い聞かせてきた。
レンガの壁がそこにあるのは、理由がある。
僕の行く手を阻むためにあるのではない。
その壁の向こうにある「何か」を、どれほど真剣に望んでいるか、
証明するチャンスを与えているのだ。
この章では彼がいかに考え行動して多くの夢を叶えてきたかが書かれています。
あと一つ。「人生をどう生きるか」の中の見出しのいくつかをご紹介していきましょう。
・自分に夢を見る自由を与える
・不満を口にしない
・他人の考えを気にしすぎない
・人のいちばんいいところを見つける
・何を言ったかではなく、何をやったかに注目する
・最初のペンギンになる
・「ありがとう」を伝える
・ひたむきになり取り組む
・人にしてもらったことを人にもしてあげる
・誠実であれ
・自分の常識にとらわれない
・決してあきらめない
・責任を引き受ける
・すべての瞬間を楽しむ
・楽観的になる
この中でおそらく意味不明な「最初のペンギンになる」というのは、彼の学生時代の話。むつかしいことに挑戦して失敗を恐れるなと励ますために先生(もしくは学校)がペンギンのぬいぐるみを渡した賞があったという話から。恐れず経験せよ、ということが書かれています。
人間は必ず死にます。だから適当に生きるのではなく、精一杯できることにチャレンジしてみる。自分や自分の大切な人と真剣に向き合うことが大切なんだと彼は言っています。頭ではわかっているけれど、なかなか行動できない、という方はぜひ手にとって読んでみることをお勧めします。