書評 恋
著者:小池 真理子
出版:早川書房
直木賞受賞作で評価が高かったので何となく読んでみた一冊でした。直木賞受賞は1995年ですので、少し前の本になります。
久しぶりに一気読みできた小説でしたのでご紹介をしておきたいと思いました。
あらすじは以下のようなものです。
あるノンフィクション作家が浅間山荘事件の傍で起きた女子大生の殺人事件に興味を持ち、その犯人・布美子にインタビューを申し込むことから物語ははじまる。
裁判や報道では明らかにされなかった事件の真相が次々と明かされていく。ある大学教授のアルバイトをはじめたことがきっかけで、教授夫妻と親しくなっていく布美子。教授だけでなく教授の妻にも淡い恋心のようなものを抱いていく中で教授夫妻の秘密を知る。不思議な3人の共同生活のような時間はやがて崩壊の危機を迎える。いつまでもその空間に身を委ねていたかった布美子は殺人を犯してしまう。
読んだ後に、この話しは本当にあった話なのではないか、と思ってしまいました。
人間の恋という感情についても考えさせられる本でした。
面白い小説ないかな、という方にはおすすめの一冊です。