自分にもその日はやってくるかも、と思って手にとった本

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終わった人
題:終わった人
著者:内館 牧子
出版:講談社

本の主人公は60歳を超えて会社を定年退職した男性。

年間500万円の年金と1億円ほどの財産を背景にのんびりと第二の人生を歩もうとするが、老人がたむろする暇そうな世界に馴染めない。
元銀行マンの経験を生かして退職後に知り合ったITベンチャーの顧問となるが、社長が急死し自身が社長に就任することに。

バリバリと働いていた頃の記憶が蘇り、第二の人生も順風満帆と思われた時に会社が倒産し1億円の財産は1千万に。
妻ともうまくいかず、途方にくれていた時に故郷で旧友と出会い、さらなるチャンスを見つける。

というような定年後の男の波乱万丈な人生を描いています。

主人公の設定が
・東京大学卒業
・転職経験なく銀行で定年近くまで勤め上げて関連会社の社長に就任(エリートとしては成功とはいえないが、十分な出世コース)
・年間の年金は500万円以上、退職時点の財産は1億円以上
というエリートすぎるところに多少の違和感を感じましたが・・・。

会社一筋で生きてきたサラリーマンが第二の人生をどう生きていくのか、をテーマにした本で興味深く読めました。
結局、自身が熱中できる何かがあるか、ということなんだと思います。
それが仕事なら、仕事を続ければいいし、趣味ならとことん没頭するのもいい。
そういう姿勢で生きてきたかどうか、ということで定年後の歩み方が変わってくるんだろうなと思いました。

今日の延長線上に定年後の生活というのがあるんだろうな、と。
今日をいかに真剣にきちんと過ごすか。それが定年後の自分のあり方に大きく影響するんだと思いました。

50歳に近づいた人は一度読んでみられては?

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